クチトレの事例:2018年〜

口を育て、口力を高め、口の機能をより良く維持向上することを目的に開発した「人の生きる基礎力」にダイレクトに繋がる『クチトレプログラム』を、社会に役立てていきたいと思います。人の大切な人生の中で、口のことで困ったり、悩んだりすることのない社会に貢献したいと考えています。私たちは、これからも試験、調査、研究を行い、さまざまコミュニティーに合ったプログラム等、研究開発を行い、社会実装に向けた活動を行っています。みなさまと一緒に何かできることを、やっていきたいと思っています。


もくじ  緑の文字をクリックすると内容が表示されます

1 赤ちゃんとお母さんの

笑顔プロジェクト

2 発達に支援を必要とする

子どもの笑顔プロジェクト

3 文部科省科学研究費

子どもの口づくり研究事業

4 小中学校 特別支援学級に

おける口づくり研究事業



 就活が始まる学生を応援!

5  笑顔プロジェクト

 

健康経営都市の健康づくり事業

6 クチトレ

フォローアップレッスン

健康経営都市のまちの健診事業

7 げんき発見ドックと

フォローアップレッスン



子どものクチトレ*こどもの成長発達に口づくりは効果的です。

生後6ヶ月から健やかな成長発達のためにできることがあります。

私たちと一緒にクチトレで口づくりをしませんか。口づくりは、人が持って生まれた「食べる力、話す力、鼻呼吸、睡眠、表情、免疫力」を十分に発揮するために、とても大切なことです。

赤ちゃんとお母さんの笑顔プロジェクト

 

岩見沢市子育て支援センター(教育委員会)✕ 九州大学循環器内科(北海道大学COI)

 

対象:

生後9ヶ月から15ヶ月の赤ちゃんとお母さんの二人一組(28組)

 

 

実施期間:

3ヶ月間

 

 

方法:

赤ちゃんは「ちいさなクチトレ」、お母さんは「クチトレプラス」を使用して毎日1日3回を目標に実施。

 

 

目的

2つの目的

  1. クチトレを始めるのに適切な月齢はいつ頃なのか。

  2. 母親が赤ちゃんの口に関わり  続けることで、どのような気付きや変化があるのか。
     

成果:

2つの目的ともに達成できることが確認できました。

  1. 9ヶ月から使用することができる。

  2. これまで赤ちゃんの口の中に触れたり、観察することがなかったが、クチトレを通してそれらを行うことで、より赤ちゃんの口の変化に興味をもったり、理解できるようになった

 

具体的例:

  • 参加した赤ちゃんの93%、母親の100%がクチトレの基本のエクササイズでき、3ヶ月間継続することができました。

  • 母親が赤ちゃんの口に触れることに慣れ、口全体を観察できるようになったことで、口の小さな変化にも気づくことができるようになりました。

  • 母親自身が、自分自身にも意識を向けるようになりました。

 

 

3歳頃にはみられるクチトレで解決できる可能性がある困りごと

 

口呼吸、慢性的な鼻づまり、扁桃肥大、くちゃくちゃ食べ、丸呑み、食事がすすまない、食事中にウロウロする、落ちつかない、睡眠不足、寝つきが悪い、寝起きが悪い、いびき、よだれ、歯ぎしり、言葉がうまく出てこない、言葉が聞き取りにくい、表情が薄い、元気がない、アトピー、アレルギー、喘息、虚弱等々、

 

 



発達に支援を必要とする子どもの笑顔プロジェクト

 

岩見沢市発達支援センター(教育委員会)✕ 九州大学循環器内科(北海道大学COI)

 

対象:

発達支援センターを利用している子ども (17名)

 

 

期間:最長12ヶ月間

 

 

方法:

インストラクターが、子どもの口の大きさに合わせてクチトレプラス / ちいさなクチトレのいずれかを選んで使用。

 

毎日1日5回を目標にして実施する。

 

 

目的:

5つの目的

  1. 発達障がい児は、クチトレを行うことで、生活の質が向上するのか、コミュニケーションが向上するのか。

  2. 発達障がい児のどのような障がいに効果が期待できるのか。

  3. クチトレを安全に行うことができるのか。

  4. 子どもたちが嫌がらずに継続すること ができるのか。

  5. 子どもの変化によって保護者は何か変わったことがあるか。

 

 

参加してくださったお子さまの診断名:自閉症・ダウン症・プラダーウィリー症候群・筋ジストロフィー・ADHD・虚弱・知的な遅れ

 

 

成果のまとめ:

5つの目的は概ね達成することができました。

  1. 参加した全員が、言語や表情でのコミュニケーションの力が高まりました。
  2. 参加した全員に、コミュニケーション力の向上、笑顔や表情が豊かになる、落ち着いていられる時間が長くなる、会話のキャッチボールができるようになることがわかりました。また、筋力が弱い場合は、回数と継続が重要なことがわかりました。筋ジストロフィーの場合、身体機能の低下は進んでいきましたが、口の機能は維持できました。
  3. ご家族の協力で正しく使用することができました。
  4. ご家族が一人ひとりに合った方法をみつけて継続されました。親子で記録表に記入する、音楽と一緒に行う。家族で行う。褒めてやる気を維持するなど。
  5. クチトレ開始前より子どものことが理解できるようになった。より可愛く思えてきた。将来のことを楽しみに思えてきたなど。

具体例:

  • 一年中、ひどく荒れて出血していた唇とその周りが、開始後3ヶ月ですっかりキレイになりました。
  • 口を閉じていられる時間が長くなりました。
  • 滑舌が良くなり、言葉が聞き取りやすくなりました。
  • ぐっすり眠れるようになり、朝、スッキリ起きられるようになりました。
  • ニコニコ笑顔でいることが増えました。
  • 言葉を話せるようになりました。
  • 身体が丈夫になりました。
  • 暴れたり落ち着いて椅子に座っていられなかった子が、背筋を伸ばして椅子に座っていられるようになりました。
  • 知的レベルがあがりました。
  • ヨダレが垂れなくなりました。

 

口力の低下によって起こりやすい子どもを困らせること

 

 口呼吸で舌や口の中が乾燥している、口臭がある、食事がうまくいかず栄養が十分に摂取できない、言葉がうまく出てこないためコミュニケーションがうまくとれない、表情がわかりにくい、笑顔が少ない、睡眠の質が低く日中も調子がでない、よだれ、いびき、睡眠時に呼吸が止まる、眠る姿勢が心配(変な姿勢で寝ている等)いつもイライラしている、じっとしていられない、意欲がない等々

 



子どもの口づくり研究事業

 

文部科学省 科学研究 挑戦的萌芽研究 

 

 

岩見沢市ふれあい子どもセンター(教育委員会)✕九州大学循環器内科・山陽学園大学(北海道大学COI)

 

対象:

岩見沢市ふれあい子どもセンターに通園する4歳・5歳児

 

 

期間:1年間

 

 

方法:

保育園で1日3回のクチトレを実施する

 

目的:

  1. 就学前の子どもの口力を調査し、必要性について検討する。
  2. 集団で安全に行うことは可能なのかについて調査する。

 

成果のまとめ:

  1. 安静時に口唇が開いたままの子や食事に時間を要する子ども、食事中の口の動きが気になる子など、4・5才児で口の成長発達に差が出ている可能性があることがわかりました。

  2. 器具は、園児一人に1個専用のものを使用し、使用後は自分で洗って洗濯ピンチで止めて管理しました。保育園内で1日3回、安全に行うことができました。サイズは、全員がクチトレプラスで対応できました。



小中学校 特別支援学級における口づくり研究事業

 

岩見沢市教育委員会 ✕ 九州大学循環器内科・上地玲子(北海道大学COI)

 

対象:

岩見沢市内特別支援学級(小学校、中学校、各1校)

 

期間:8ヶ月間

 

方法:

クチトレプラスを使って1日1回以上のクチトレ実施する。

 

評価:

Vineland™-Ⅱ適応行動尺度

 

 

目的:口唇閉鎖不全は多くの場合、口腔及び口腔周囲の筋力低下に起因しており、形態・環境・機能に不利益な影響を及ぼすだけでなく、口呼吸を誘発し易く自然に改善することは難しい。また易感染症、アレルギー、呼吸器疾患、歯列や咬合の異常、嚥下障害、発語や構音障害、睡眠障害など様々な問題を喚起しやすく、生活を困難にしている場合がある。そこで、特別支援学級において支援が必要な児童・生徒の成長発達を促すための取り組みを実施するため、試験的に市内の一部の学校の特別支援学級においてクチトレを導入した。

 

成果:クチトレによるトレーニング開始前と開始後で比較すると、3つの適応行動領域およびそれらを総合した適応行動総合点(すべて健常児の対応する年齢での平均100、標準偏差15の標準得点)によって評価される適応行動の全体的な発達水準が、そのほとんどが有意に向上した結果となった。つまり小学生、中学生の支援学級において、クチトレによって、適応行動が改善したことが明らかとなった。児童・生徒に対する個別の支援に有用かつ発達の改善が期待できることから、今回の試みを継続・拡大することで、極めてユニークで、実効性のある発達支援教育の充実が期待できる。また、VinelandⅡは、個別に対象者の特徴を視覚的に把握することができる評価指標であり、下位領域の粗点から、相当年齢の算出も可能であるため、個別の支援計画作成に繋がる可能性がある。クチトレは、1回3分、1日3回以上の実施が目標である。学級運営の中での取り組み、あるいは家庭との連携次第では、目標である1日3回以上の実施ができる可能性も考えられ、さらなる発達支援が期待できる。

 

(以上、岩見沢市教育委員会 サマーレビューより 一部抜粋)

 


新聞掲載


プレス空知

北海道新聞



子どもの口づくり 成長と発達の事例

若い世代のクチトレ

就活を応援! 笑顔プロジェクト

 

中村学園大学 ✕ 九州大学循環器内科 ✕ 資生堂(北海道大学COI)

 

対象:

大学3年生、3年生、大学院生

 

 

期間:6週間

 

 

方法:

クチトレプラスを使って1日4回のクチトレを実施する。

 

 

評価:

資生堂で開発された「笑顔アプリ」でクチトレ開始前と後の笑顔を比較する。

 

 

目的:「笑顔をステキにして、自信を持って自然な笑顔で面接にのぞみたい」という学生の望みを叶える企画。

 

 

成果:参加した学生の感想

  • 自分をみつめられる良いきっかけづくりになった。
  • 1日3回だったので、無理なく続けることができ、楽しくできた。
  • 自然と笑顔が出るようになった。
  • 1ヶ月という短期間で自分が気にしていた口角が上がった。
  • 顎のラインがスッキリした。
  • 友達から「痩せた?」と言われた。
  • 朝の目覚めがよくなり、だるさが減った。
  • 朝、すっきり目が覚める。
  • 今まで話す時に、どもってしまったり噛んでしまって困ることが多かったが、下の動きが良くなり、スムーズに話せるようになり、自信を持って話せるようになった。
  • 口の周りがすごく柔らかくなって、始めた時との差を実感している。
  • アルバイトで滑舌がよくなったと褒められた。
  • 寝る時に布団に入ると、すぐに眠りにつけるようになった。
  • ニキビが減った。等々


健康経営都市の健康づくり事業 クチトレ

 

 岩見沢市健康づくり推進課 健康づくり推進課 ✕ 北海道大学COI

 

目的:

口の衰えを未然に防ぎ、若々しく活動できる人を増やす。

 

 

対象:

岩見沢市民

 

 

期間:設定なし

 

 

方法:

クチトレプラスを使って1日4回を目標に毎日実施する。

月1回、市の施設で行われるクチトレフォローアップレッスンに参加する。

 

成果:

現在、岩見沢市保健センターの歯科衛生士(クチトレインストラクター)が指導を行っています。

 

参加者の感想:

  • 楽しく参加している。
  • 顔が若返った。
  • 口元のシワがなくなってきた。
  • 姿勢が良くなった。
  • やる気が出てきた。
  • 字がキレイに書けるようになった。
  • 声がよく出るようになった。
  • 唾液がよく出るようになった。 

市民の健康づくり


健康経営都市 岩見沢市から

病気を見つける健診から 自分で元気を発見する健診へ

げんき発見ドック+クチトレ

健康経営都市のまちの健診事業

げんき発見ドックと

クチトレフォローアップレッスン

岩見沢市健康保険部 ✕ 岩見沢市歯科医師会 ✕ 北海道大学歯学部・医学部 ✕ 北海道大学COI 参画企業・大学

 

目的:・高齢者の口と身体の健康増進

   ・自分に意識を向けることができる高齢者を増やす。

             岩見沢市バラ園にて

 

対象:岩見沢市内の老人会の高齢者 

期間:クチトレフォローアップレッスン(8ヶ月間)

方法:後期高齢者歯科健診及び節目健診・オーラルフレイル健診 を含む「げんき発見ドック」を2回実施

   2回のドックの間、参加はにクチトレプラスを使ったクチトレを1日4回を目標に毎日継続していただく。

成果:オーラルフレイル改善に期待できることが明らかになった。

参加者の感想:

・杖に頼って歩いていたが、杖に頼らなくても歩けるようになった。

・体調が良くなった。

・唾液が出るようになった。

・口元のシワが減った。

・口元がふっくらしてきた。

・昔のようにエクボができるようになった。

・顔が若くなったと言われる。

・文字を読んだり、書いたりするのが早くなった。

・声が大きくハッキリ出るようになった。

・滑舌がよくなった。

・なんでも美味しく食べらている。

など。


げんき発見ドック参加者対象

クチトレアドバイザー認定講座


目的:自分と家族の健康維持増進にクチトレを活用して頂くために

対象:げんき発見ドック参加者で、1回3分間の基本のクチトレを自宅で毎日4回以上実施した方

方法:自治体の健康づくり版 アドバイザー認定講座を実施。

   

 


口力向上で生きる基礎力を高めることから始めるリハビリテーション

高齢者のリハビリとしてのクチトレ

 岩見沢市(健康づくり課)✕ ゆあみーる(岩見沢市)✕ 九州大学循環器内科 (北海道大学COI)

 

目的:高齢者のリハビリとしての活用の可能性を調査する。

対象:デイサービスを利用中の嚥下機能に問題がある高齢者

期間:3ヶ月間

方法:クチトレプラスを使ったクチトレを1日4回を目標に毎日継続していただき、その経過について月1回の調査を行う。

成果:クチトレを規定の回数、実施できた方とできなかった方が自然に2群に分かれたことで、実施できた方は、ご自身で実感できる変化があり、できなかった方は変化がなかったか、低下する結果になった。

実施できた参加者の感想:

・食事が楽になった。

・麻痺して開かなかった手が、開くようになった。

・口の動きがよくなった。

・変化を実感している。など


高齢者の機能改善 事例